「子ども園」認定取り消し。子供と親の今後はどうなるの?

最近のニュースで、認定こども園の認定取り消しの話題に、ママとして心苦しさを感じました。

兵庫県姫路市の私立認定こども園『わんずまざー保育園』で、定員を超える園児を受け入れ給食を十分に与えなかったなどとして、県と市は今月中にも認定を取り消す方向。
取り消されれば、子ども・子育て支援新制度が始まってから全国初となります。

園児たちへの劣悪な環境の他にも、保育士の欠勤や遅刻で罰金や無給労働をさせていたこと、保育士の人数を水増しして給付金を多く受け取っていたことも発覚。

保育園不足・保育士不足・給付金狙いなど、子育て支援政策の難しさが浮き彫りになった事件だと思います。

定員を22人もオーバー、園児の給食はスプーン1杯のおかず。
給食を人数分用意しなかったのは、発覚を恐れてのこと。
そりゃ、定員に対して給食費が釣り合わなければ怪しまれるでしょう。

この貧相な給食の映像を見た親御さんたちはどんな事を思ったことでしょう・・・。
育ち盛りの子供たちがこんな少ない食事で満足できるわけがない、でも子供たちはそれを訴える術を知らない。
耐えるしかない状況だったでしょう。

定員オーバー分の保育料は保育園が直接契約した形をとり、しっかりと利用料をとっていたことになります。
要するに22人の利用料は保育園(もしくは園長)が独り占めしていたも同然。

それだけにとどまらず、保育士にまで劣悪な職場環境を強要。
罰金や無給労働の実態は、今回の抜き打ち調査で保育士から市の職員に話があったそうです。

保育士さんも、このタイミングを待っていたのかもしれません。

園長は、『保護者のニーズに答えようとしていた』と言ったそうです。
確かに、保育園・保育士が足りない今、子供を預かってもらえるなら親御さんたちは飛びつくでしょう。
でも、まさかこんな状況だったとは思っていなかったはず。

子供・親の心理を利用した詐欺、許しがたい事件です!

認定が取り消された場合、この保育園と園児・親御さんは今後どうなるのでしょうか?

認定が取り消されても、無認可保育園として経営は出来ます。する気になれば、ですが。
しかし、県や市からの補助金がなくなるので、保育料はドーンと跳ね上がります。
2倍以上になると思われます。

この利用料を払えるなら、今まで通りお子さんを預けられます。

でも、そうそう『はい』と納得できる問題ではありません。
この時期に保活をしても、ほとんどの保育園が来年度の入園が決まっているので、かなり難しいと思います。(3次募集も終わっている時期です)
姫路市の保活状況が分からないので何とも言えませんが、比較的保活がスムーズだった私の自治体でも今からの変更や再申請は難しいです。

こうなると、ママさんが仕事を辞めたり家族を頼ったり・・・。
それもダメなら保活の為に引っ越しや転勤、離婚を検討する方もいるでしょう。(現にいるそうです)

大袈裟にいえば、すべて予定狂いしてしまうことになります。
訴訟もあり得ます。

単に認定を取り消すだけのカンタンな状況ではないことを、お役所の方はどれだけ分かっているのか?

県や市がこういった違反にいち早く気づき、子供や親御さんが困らないようにすることが、ホントの子育て支援なのではないでしょうか?

私も来年度(もう来月ですが)には子供を保育園に預けます。
その保育園の認定が取り消されるような事態になったら、今すぐ預けられる身内は近所にいません。
私が仕事を諦めるか、私実家近くに引っ越しをすることになります。
私実家のすぐ近くの保育園なら定員に余裕がありますので、住民票を移すことになる=引っ越しになります。(かなりの田舎なので定員割れしています)
旦那は私実家のほうには住みたがらないので、離婚して引っ越すことになります。
旦那の実家に行くことは私が出来ません。何のために同居解消したのか分からなくなります。行くなら離婚です。

何にせよ、今の生活は維持できなくなってしまいます。

それは考えられない・・・。

この保育園に預けていた親御さん方の支援を、県や市がきちんとしていただきたいです。
紙ッぺラだけでの支援ではなく、中身の充実した手厚い支援をお願いいたします。

子供の健康、その7。マックの事件から見る、子供の『食の安全』とは?

皆さんのお子さんが好きな食べ物は何ですか?
子供が好きな食べ物と聞くと、カレーやハンバーグ、スパゲティなど、色々ありますよね?

それらの安心安全を、どのようにチェックしていますか?
ただ賞味期限を見ているだけでは、不安になりませんか?

最近は産直野菜の生産者さんの顔写真が店頭に出ていたり、ネットで検索すると生産している所が見られたり。
食品の品質管理について、製造会社全体で管理を徹底している様子が分かります。

しかし、そうなったのはつい最近の事で、あの事件があったからでしょう。
覚えていますか?
マクドナルドのナゲット期限偽装事件を。
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2014年7月、中国の食肉加工会社による鶏肉の賞味期限偽装問題が起こりました。
肉を素手で扱ったり、床に落ちた肉や期限切れの食肉を生産ラインに通したりしていたのです。

この会社からナゲットを仕入れていたマクドナルドは、立ち入り検査をする際に事前通知をしていたので隠蔽を見抜けず、その管理体制が問われました。

この事件でチキンナゲットは一時販売中止になりましたが、その影響でマック全体の売り上げが激減、大幅赤字に。
また、ファミリーマート、吉野家、スターバックス、ケンタッキーフライドチキン、バーガーキング、セブンイレブンなどでも同会社からの仕入れがあったことがわかり、日本全国で『食の安全』について議論が交わされました。

異物混入が相次いだのも、ちょうどこの頃でしたね。
ペヤングソース焼きそばが生産中止になった時、慌てて買いに行ってもなくてさみしかった・・・。

この事件が発覚した時、私はちょうど妊娠中。
雑誌でも、『つわりで何も食べられなくてもマックのポテトだけは食べれる』という妊婦さんの体験談を読みました。
私はポテトNGでしたが、つわりが落ち着いて食べるようになっていた頃に起きたので衝撃は大きかったです。
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マックは低価格で、子育て世帯の味方的な販売スタイルが好評でした。

お子様向けの『ハッピーセット』は、周期的に変わるおもちゃがウリで、それ目当ての来店も少なくありません。
流行りのアニメや戦隊シリーズ、トミカ・プラレール、サンリオなどのコラボ商品は、子供だけでなくマニアのコレクターも集めているそうです。

メニューも子供にちょうど良くて、休日の店内は家族連れで溢れかえっていました。

ところが、あの事件以降、客足は一気にダウン。
ショッピングセンターのフードコートに行くと、マックの近くだけお客さんがいないという異様な光景を見ました。
今までだったらあり得ない事です。

義姉(長兄嫁)がマックで働いていて、それなりのランクにいるのですが、ヒマすぎて早退させられたほど。
これには、義姉も困っていました。

マックの従業員の90%以上はアルバイトやパートですが、その方々に責任があるわけではありません。
ほんのひと握りの人間の過ちが、これだけの人に迷惑をかけているのですね。

そして、このツケは、今でも払い続けているのです。

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マックのモバイルアプリや公式サイトを確認すると、信用回復のためのあらゆるプロモーション活動の様子が掲載されています。
お客様へのアンケートをはじめ、工場見学、生産地の訪問までできる機会を設け、安全性をアピール。
2年以上経った今でも、注文後にアンケートの協力を依頼して、回答者にはクーポンをプレゼントしています。

それでも、『もうマックはイヤ』という人もいるでしょう。
一度失った信頼を回復するのは、本当に大変な事なんですね。

私も、子供には食べさせたくないと思ってた一人。
しかし、離乳食が終わりかけてきて、子供が自分の好きな物を主張するようになった時に、もう一度食の安全を確かめるつもりでサイトを見ました。

そして、この活動を知る機会に。

これを見て、心の底から信頼できるとは思いませんが、以前の隠蔽体制を打破しようとしている姿勢は認めているつもりです。
おそらく、ホントの意味で信用できる食品を手に入れたいのなら、自分でイチから作るしかないのですから。

そんなこと、現実的に出来ません。

購入者と生産者、お互いの信頼が必要。

生産側の方も責任を持って、消費者に信頼される製品作りをお願いしたいと思っています。

これは、我が子がハッピーセットをほおばる様子。
大好きなフライドポテトを見つけると『いも!』と叫びます。

マックのマークを見るだけで『いも!』(笑)

おもちゃが車や電車だと大喜び!
調子がいい時は、ひとりでほぼ完食。

この笑顔を奪うことがないように、これからも『食の安全』について監視の目を光らせていきます。

http://www.mcdonalds.co.jp/

成人した子供が容疑者に、親の責任ってどこまで?その2

先日、群馬県前橋市のビジネスホテルで起きた強姦致傷事件について、容疑者のお母さまである女優さんが記者会見を行いました。
冒頭から謝罪の言葉を述べられ、時には涙を堪える様子を見せながらも、しっかりと対応されていらっしゃいました。
予定の30分をオーバーして約1時間、立ったまま質問に答えておられました。

あの会見を見ていたら、心が痛くなりました。

『母親』として責任を感じている、と何度もおっしゃられていましたが、ホントに責任はあるのか?と改めて思いました。

番組でも、一般の方の意見を紹介していました。
親の責任は『ある』のか、『ない』のか?賛否が分かれていました。

日本は、親子のつながりがとても強くて深い文化を持っていると思います。
それ自体はとても良い事だと思いますので、反論はありません。
しかし、少々過剰ではないか。

少子化で、ひとりの子供に対して深い愛情があるのは理解できますが、それとこれとは話が違います。

親がいつまでも親であってはいけない。

そうでなければ、世の中子供ばかりになってしまいます。

世界的にも、おおむね20歳が大人の目安とされています。
20年も親の元で教育されれば、大抵のことは自分で出来るようになっているはずです。
親が教えなくても、友人や会社、地域によって育てられて、立派な大人になれるでしょう。
親だけに育てられた人はいません。
昨今の、地域との関係が希薄な社会になったとしても、多かれ少なかれ親以外の人との関わり合いが全くない人なんて存在できないのです。

今回の事件だって、ひとが嫌がることをしてはいけないと知らなかったのなら起こり得ること。
知っていたら起こりません。

では、なぜ起こったのか?

悪いと分かっていてやったのです。

『ガマンできなかった』『企てたのではない』この言い訳を聞いた時、そう思いました。
大人の言い分ではありません。

でも、お母さまは、大人の責任について息子さんにきちんと教えていました。

『あなたが不祥事を起こしたら、私が仕事を失うの。私の仕事を取らないで』

普通の子供なら、これで『悪い事をしたら自分だけじゃなくみんなに迷惑がかかる。やってはいけない』と分かるでしょう。
でも、容疑者はわからなかった。
いえ、分かっててやったのです。

親の教育が悪かったのではなく、子供の意志で犯罪を犯したのです。

そうなれば、親の責任なんてありますか?
息子さん自身に責任を取らせるべきです。

人様に迷惑をかけたら責任(賠償)しなくてはならない、と身をもって教えることです。
大人である以上、それ以外に再教育のすべはありません。

最近は、学校の先生に親がすべき教育を丸投げしている情けない親御さんがいますが、教育としつけは別物です。
学校で行う教育は学習(教科)のことで、社会人としての教育がしつけ、親が扶養しながらするものです。

家庭の複雑な環境などもあって、十分なしつけができていないという人もいます。
そんなことありません、しっかりやっている子だっています。
今回も母子家庭だったから、と騒ぐ人もいますが、母子家庭で育ったから犯罪者になると言うのは偏見です。

個人の意識の問題です。

女優さんが記者会見で、息子さんに『お母さんは、どんなことがあってもお母さんだから』と言ってしまい、その事も謝罪していました。
それ、謝罪の必要ないですよ。
親なら誰だって思う事です。
むしろ、親がいるってことを再確認してもらう、いい言葉です。

犯罪者も人です。
某ドラマで、『人は、一人では生きてはいけない』と言っていましたが、まさにそう!
犯罪者を孤立させることは、再犯や自殺を招き、賠償責任から逃がしてしまいます。
本末転倒。
一番身近な人がそばにいると分からせることで、賠償の責任を負わせると共に、本人の更生に繋がるのではないでしょうか?

金銭・地位の責任ではなく、精神的な責任を取ること。
『親の責任』とは、こういう形でするのが理想なのだと、私は思っています。

私も一児の母です。
母親の気持ちは分かります。
何とかしてあげたいと思う気持ちはありますが、それでは子供のためになりません。
子供のためを思うなら、あえて突き放すでしょう。
その裏で、子供の更生の援助をしてあげると思います。

これが、ホントの『親子』の姿だと思っています。

この事件、まだまだ報道されることが続くでしょう。
芸能人のサガというもので片付けてしまっていいものか分かりませんが・・・。

起こってしまったことは、もう戻せません。
この俳優さんには、しっかりとした賠償責任を負ってもらいたいです。