『お玉』が教えてくれた、子供の社会性。
長かった子供の下痢もようやく落ち着いて、元気に登園するようになりました。
おかげで、ママもようやく安定して出勤できます。
ママの出勤途中に保育園がある位置関係なので、登園はママが担当。
降園もほぼママですが、時にはパパに行ってもらっています。
登降園共に抱っこでの状況でしたが、最近少し変わってきました。
朝は駐車場から自分で歩き、帰りは遊びに夢中で帰りたがらないように。
朝はいいですが、帰りはなかなか帰れず、30分以上かかってしまいます。
保育園が楽しくなってきたのでしょう。
嬉しい変化です。
その変化には、ある言葉がキーワードになっています。
それは・・・
『おたま』
『?』と思われるでしょう。
実はコレ、調理器具のお玉のことです。
お味噌汁やカレーなどをよそう時に使う、何の変哲もない、あのお玉です。
先生情報で、最近どこへ行くにもお玉を持っていることが多いらしいです。
教室でも、園庭でも。
特に園庭では、お皿も持ってアチコチの砂をかき集め回っているみたいです。
うちの子だけでなく、他の子もシャベルよりもお玉が使いやすいらしく、大人気だそうです。(笑)
そのため奪い合うこともあり、先日は登園時に上級生とつかみ合いのケンカをしてしまったほど。
ケンカまでして・・・と心配な所もありますが、先生は続けて言ってくださいました。
でも、それはとてもいい事。
自分はこれがしたい、これが欲しいと子供が主張できるほど成長した証。
ケンカをするのも、これから社会のルールを覚える大事な過程。
【自分の主張が出来て、初めて社会性が出来る】
これには考えさせられました。
大人になるには主張が出来て、目標や夢が出来て、それに向かおうとすることが必要になります。
その時、必ず立ちはだかる壁のようなものがあり、それを越えなければなりません。
その壁を越えるには、自分の主張だけではタダのワガママになってしまいます。
そこで自分だけでなく相手の事を考え、行動しなければならないと分かります。
この場面では、相手に攻撃するのではなく、了解を得る必要があります。
ママはとっさに、『貸してって聞いて?』と言いました。
うちの子はまだ言えませんでしたが、無理に奪おうとするのではなく、手を出して待っていました。
相手の子は、それを見てお玉を貸してくれました。
『ありがとう』も言えませんでしたが、先生が代弁するとニコニコしてくれました。
先生からは、これで充分と言われました。
言葉はやがてついてくるので、今は保育者が代弁して、それを見て段々覚えていくそうです。
『人のフリ見て、自分を正せ』とは、まさにこの事をいうのでしょうか。
最近は自宅にも子供専用お玉(100均で購入)を用意、時々ママが『貸して』と言うと笑いながら差し出してくれるようになりました。
強引に貸してくれることもありますが。(笑)
『ありがとう』と言ってもらえる喜びが分かってきたようです。
子供の社会性が芽生えた証拠です。
朝の抱っこも、『お玉は?』と言うとママの手を振り払って園庭に行くほど。
帰りもお玉を持って離しませんが、ある程度遊ぶと自分でお片付けをして、納得してママの元へ。
自分の主張と共に、ガマンやルールが分かる時期になったのだと思います。
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